税務調査を担当する怖い部署が入る

税務調査は度合いによって担当が変わります。

〜税務当局の組織構成について〜

税務調査は税務署や国税局が行いますが、どういった部署が担当するかによって事案の重大性や税務調査の強制度合いなどが異なってきます。

税務調査の連絡を受けたときには「誰が担当するか」も意識するとよいでしょう。

今回は税務調査を担当する部署、税務当局の組織について解説します。

税務調査を担当するのは国税局または税務署

日本の行政機構のうち、国税徴収を担当するのは「税務当局」です。
税務当局の頂点は「財務省」ですが、財務省は全般的な組織なので、特に税務を行うために財務省の外局である「国税庁」がもうけられています。

実際の税金徴収業務を行うのは、国税庁の下にある国税局や税務署です。

国税局の税務調査

国税局は全国に12か所あります(札幌、仙台、関東信越、東京、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、熊本、沖縄)。

悪質な脱税事案を行う「査察部」、多額の申告漏れがあると予想されるケースや難しいケースを担当する「資料調査部」などが所属しており、各地の税務署では対応しきれない案件を担当します。

税務署の税務調査

税務署は国税局の下部組織であり、実際の税金徴収の多くの業務をにないます。
企業の決算書や個人の申告書を受け取り、精査して不審な点がないか調べたり、必要に応じて任意の税務調査を行ったりします。

一般的な「税務調査」を担当するのは各地の税務署です。

税務調査を担当する税務署内の部署

税務署内でもすべての部署が税務調査を行っているわけではありません。
以下で税務調査や滞納処分の担当部署について説明します。

法人課税部門

法人税や法人の消費税、源泉所得税、印紙税などの法人にかかる税務を担当する部署です。
法人に税務調査が行われる場合、法人課税部門の調査官が担当します。

次に紹介する「酒類指導官」がもうけられていない税務署の場合、酒税についても法人課税部門が担当するケースがあります。

・酒類指導官とは
酒類を取り扱う法人や個人に対し、酒税の調査を行う担当官をいいます。税務署により、もうけられているところともうけられていないところがあります。

個人課税部門

個人の所得税や消費税を担当する部署です。確定申告書を受け取り、内容を精査して不審な点がないか調べたり、必要に応じて簡易な調査や実地調査を行ったりします。

個人事業主の税務調査は個人課税部門が担当します。

資産課税部門

相続税や贈与税、譲渡所得税などの資産課税を担当する部署です。
相続税や贈与税の無申告が疑われる場合、申告が行われていても申告内容の不備や申告漏れが疑われる場合などに税務調査を行います。
不動産や株式、先物取引などで利益が出たときに申告をしない場合にも、資産課税部門により調査が行われる可能性があります。

徴収部門

税額が確定しているのに払わない場合、「滞納処分」をされる可能性があります。
滞納処分とは、納税者の財産を差し押さえて強制的に納税させる処分です。
確定申告をしたのに税金を払わない場合、更正決定が出たのに支払いをしない場合などには、徴収部門によって滞納処分が行われます。

税務調査を担当する国税局の部署

国税局査察部

国税局査察部は、税務調査の中でも強制調査を行う部署です。
一般的にはいわゆる「マルサ」ともよばれます。
1億円を超えるような重大な脱税が疑われる場合などに刑事的な犯罪捜査を行い、検察庁への告発を前提として強制的に調査します。断ることはできません。
ある日突然裁判所の令状を持って納税者の住所地にやってきて、強制的に帳簿などの資料を捜索差し押さえして、持ち帰った資料の精査を進めます。
査察部が来たら、刑事事件への発展も覚悟しなければならないでしょう。

ただし査察の件数は1年に数十件程度ですし、すべての件数が検察へ告発されるわけではありません。

国税局資料調査課

国税局で税務調査を担当する部署として「資料調査課」も重要です。
資料調査課は、任意調査としての税務調査を行う部署で、強制調査を行う査察部とは異なります。地域の税務署が取り扱いにくいような多額の脱税が見込まれる案件、複雑な案件などを担当します。

大規模で悪質なケースも多いので、調査官の側も特に力を入れて調査を行います。
ときには強引な調査活動が行われるからか「査察部よりも恐ろしい」といわれることもあります。
また査察部と異なり資料調査課による処理件数や追徴課税額に関するの統計資料は公開されていないので、納税者としては実態をつかみにくいといえます。

査察部と資料調査課の違い

査察部も資料調査課も、どちらも約1億円を超えるような悪質な脱税案件を担当する部署です。
ただし査察部は「刑事告発」を目的として強制調査を行う一方、資料調査課は「重加算税」の課税を目的に任意調査を行うという違いがあります。

いずれにせよ、これらの国税局の担当部署によって税務調査を受ける場合には重大な結果が予想されます。必ず税務調査に詳しい税理士に相談をして立ち会いを求めましょう。

まずはご相談ください!

個人の所得税や相続税、規模の小さな法人案件でも、自己判断で対応すると不利益が大きくなるリスクが高まります。税務署から通知があったらすぐに税理士に相談するようおすすめします。

通常の税務署の税務調査はもちろん、国税局が調査を行う査察案件や資料調査課案件にも対応できる税理士を無料でご紹介いたします。

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