税務調査の結果に納得できない方へ

税務調査の結果に納得できない方へ

税務調査が行われると、高額な追徴課税をされてしまい「納得できない」と感じる方が少なくありません。

実は税務調査の結果に対し、争う方法があります。
状況によってもとるべき手段が変わってくるので、正しい対応方法を知っておきましょう。

今回は税務調査の結果に納得できない場合の対処方法や争い方、手順や期限をお伝えします。

2022年4月8日:当ページの記事に一部誤りがありました。訂正しお詫び申し上げます。


修正申告をしたら争えない

税務調査が行われると、税務署側から「修正申告して追徴分を納税するように」といわれるのが一般的です。要請に応じて修正申告した場合、自分で間違いを認めたことになるので申告内容を争えません。

指摘に納得できない場合には、修正申告に応じないようにしましょう。


税務署が更正処分をした場合

納税者が税務調査の結果に納得できず修正申告しない場合、税務署は「更正処分」をします。
更正処分とは、税務署が一方的に税額を決定してしまう処分です。

更正処分が行われると、税務署から追加納税額を記載した更正通知が送られてきます。
納税者は速やかに支払わねばなりません。


更正処分には争う方法がある

ただし更正処分を受けた場合には、納税者が不服を申し立てる方法が用意されています。
具体的には「再調査」と「審査請求」という2つの不服申立制度と、これらの行政への不服申立てがとおらなかった場合の「税務訴訟」があります。

異議申立てや審査請求は行政庁への不服申立方法ですが、税務訴訟は裁判所への申立となります。

以下でそれぞれの手続内容や方法について、ご説明します。


不服申立ての順序

税務署による更正処分に納得できない場合、以下のような順番で不服申立てを進めるのが一般的です。

  1. 再調査
  2. 審査請求
  3. 税務訴訟

ただし①の再調査を飛ばして②の審査請求をすることも可能です。

以下でそれぞれの手続きについて、みてみましょう。


再調査

更正処分に不服がある場合、まずは所轄の税務署長に対して更正処分への「再調査」を請求するのが一般的です。
再調査とは、税務署長へ再度の検討を求める手続きです。
つまり税務調査を行った税務署に対し「納得ができないのでもう一度、調査をやり直してください」と請求するのが再調査請求といえます。

異議申立てがあると、税務署は以下のいずれかの決定をします。

却下
要件を満たしていないなどの理由で、異議申立てを受け付けない決定です。
たとえば異議申立ての期限後に書類が提出されると、却下されます。
審理も行われないので、異議が通る可能性はありません。

棄却
申立内容を審理したけれども「申立てに理由がない」と判断される決定です。
棄却された場合、税務署の見解は変わらないので更正処分は有効なままとなります。

取消し・変更
異議申立て内容を審理した結果、税務署による更正処分の全部や一部を取り消したり変更したりする決定です。
処分内容が変わるので税額も変わり、納税者の言い分が一定程度、認められます。

再調査の期限

再調査には期限があり、「更正処分通知の翌日から3か月以内」に行わねばなりません。

審査請求

再調査の結果に納得できない場合、国税不服審判所への「審査請求」を検討すべきです。
なお再調査のステップを踏まずに、いきなり次の「審査請求」をしてもかまいません。

審査請求の申立先は、国税不服審判所です。国税不服審判所は国税庁所管の機関ですが、税務調査を担当した税務署とは異なる組織です。税務の執行部門とは分離独立しているので、税務調査を行った税務署自身が判断する「再調査」よりは処分内容が変更される可能性が高いでしょう。

国税不服審判所が審査請求を受け付けると、審理して決定を下します。
決定内容は再調査と同様、却下や棄却、取消し・変更の3種類です。
取消し・変更となると、納税者の主張が一部または全部認められて税額が変更されます。

審査請求の期限

審査請求の期限は「再調査の結果通知を受けた日の翌日から1か月以内」とされているので、遅れないようにしましょう。

税務訴訟

審査請求も通らなかった場合、裁判所へ税務訴訟を提起できます。
裁判所は、税務署はもちろん国税庁とも何らの関係のない司法的な機関です。
行政組織から完全に独立した立場から法律に従って判断してもらえるので、決定が覆る可能性も高くなるでしょう。
判決で更正処分が取り消されると、税額が変わって納税者の主張が認められる可能性があります。

税務訴訟には税理士と弁護士が必要

税務訴訟を起こす場合には、税理士だけではなく弁護士による支援も必要となります。
また特殊分野となるため、税理士や弁護士なら誰でも良い、というわけにはいきません。

一般的な税理士や弁護士は対応していないケースも多いですし、経験のない人に任せるのは不安があります。更正処分への不服申し立て手続きに詳しい税理士、税務訴訟の取り扱い経験のある弁護士を探して依頼しましょう。

税務訴訟の期限

税務訴訟にも期限があります。「国税不服審判所の判断があったと知った日」から6か月以内に提訴しなければなりません。

訴訟を提起するとなると、準備にも時間がかかります。早めに税理士や弁護士へ相談しましょう。

なお、もし税務訴訟に発展している、または発展する可能性が高い場合で税理士の対応が困難な場合は税金訴訟に力を入れている協力法律事務所を無料でご紹介いたします。

※弁護士法27条、同72条、弁護士職務基本規定13条により紹介料の授受が禁止されていますので紹介先の弁護士からも依頼者の方からも報酬は一切頂きません。また、おすすめ法律事務所のリンクも是非ご覧下さい。

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